人工授精
wakimoto clinic

人工授精

人工授精とは、夫の精液を妻の排卵日に合わせて人工的に子宮内に注入することです。
確実な精子調整が実施可能な高度生殖補助医療を実施する施設での人工授精をお勧めします。

人工授精の適応

人工授精の適応
1.
精子数が少ない乏精子症の方や精子の運動率が低い精子無力症の方
2.
射精障害や性交痛などの性機能障害の方
3.
フーナーテストの結果が不良な方
4.
抗精子抗体陽性の方(抗体価が低い方のみが対象)
5.
タイミング法を実施しても妊娠に至らない方

人工授精の方法

1.
妊娠率の上乗せ効果を期待し、月経5日目より排卵誘発剤を内服します。
2.
超音波検査による卵胞径の測定、頚管粘液の分泌、ホルモン値(LH、E2)、hCG注射を駆使して、排卵のタイミングに合わせて実施します。注射が苦手な方はGnRH点鼻薬も使用可能です。
3.
人工授精の実施日に、専用の容器に精液を採取していただきます。
4.
精液を密度勾配遠心法にて処理し、成熟した運動精子を回収します。
5.
精液調整のため、院内で30分程待機していただきます。調整した精子は専用のカテーテルで子宮内に注入します。(ほとんど痛みはありません。)
6.
抗生剤、黄体ホルモン製剤を内服していただきます。

※精子取り違えの回避のため、当院では30分毎に人工授精の予約をお取りしております。
同時間帯に他の患者さんの精子を処理することはありません。

人工授精の方法

人工授精による治療成績

人工授精による1周期あたりの妊娠率は約5~10%程です。
また、人工授精で妊娠に至った症例の90%以上が5~6周期までに妊娠しており、それ以降に妊娠に至るケースが少ないことから、6周期程度までに人工授精で妊娠に至らない場合は体外受精へのステップアップを検討する必要があります。
不妊期間が長い方や高年の方はさらに早めのステップアップをお勧めします。